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鏡石の鹿島神社参集殿で
『 野口和洋 木口(こぐち)木版画展 』 が開催中。 
趣あるすてきな会場です。


         


野口和洋さん(野口工作舎)の初個展に伴い、
ここで、和洋さんの作品について、少しずつ紹介していきます。


野口和洋 木口木版作品 1995年


野口和洋 木口木版作品 1996年


今回は、1998年~2002年制作作品と、作者による作品解説を紹介します。


                        



エゴン・シーレ 首を傾げた自画像
Egon Schiele  
Selbstbildnis mit  gesenktem  Kopt  


    


初めてシーレの絵を見た時、
激しいショックを受けたことを覚えています。
心地よさこそ絵画の命だと思ってきたが、
シーレの絵を見た瞬間、
私のつまらない常識は、
あっという間に切り刻まれたのです。
それは、カミソリで切られるような感覚でした。

版は、1912年に描かれた口ヒゲのある珍しい自画像から、
世紀末のウィーンを走り抜けた薄倖の天才、
シーレの苦悩を表現したものです。

( Ed.50   サイズ:27×17   雁皮、アルシュ   1998年 )



Hの肖像   Portrait H





木口を始めた頃、柄澤さんと飲んで酔いがまわり始める頃、
いつも『ヒワさん』の話になった。
日和崎さんが亡くなって間もない頃のことだった。

美術史の中で、
クリムトとシーレ、ブランシークとイサム・ノグチなど
師弟にまつわるエピソードは、たくさんあるけれど、
日和崎さんと柄澤さんの師弟関係もそのひとつではないかと思う。

これは、柄澤さんからいただいた高知の椿の版木に彫ったものだが、
『呼ばれた』という思いがあり、
この椿の版木には、
日和崎さんを彫ること以外には考えられなかったのです。

( Ed.50  サイズ:9.5×13.5  雁皮、アルシュクリーム  1999年 )



Gの肖像   Portrait G





ゴーギャンといえば、タヒチに代表される作品群と
ゴッホとの共同生活の破綻で起きた「耳切り事件」ばかりが
あまりに有名すぎるのですが、
ゴーギャン自身の実人生となると、
それらとは裏腹にあまり知られてはいません。

その人生は、ゴッホと同様に、
自分の絵を極めようと生きた孤高の人生でした。
しかも、ゴッホが39歳で劇的な自殺を遂げたのに対して、
かのタヒチで55歳まで生き抜いたゴーギャンの人生は、
いっそう壮絶な戦いのドラマがあったのです。

晩年、独りタヒチで制作を続けるゴーギャンの元に、
愛し続けた長女アリーヌの訃報に打ちのめされながらも
大作
『我々はどこから来たのか?
 我々は何者なのか?我々はどこへ行くのか?』
を仕上げた精神力を思う時、
その孤高な戦いに言葉を無くすのです。

( Ed.50  サイズ:12.5×17.5  雁皮、アルシュクリーム  2002年 )



*作品写真および作品に添えられていた解説文は、すべて、
作者野口和洋さんの許可のもと、このBLOGで紹介しております。



      
               


                会場正面奥の立体展示、
                優しく柔らかい輝きを放つ
                         『夢みる林檎』たち・・・     




野口和洋 木口木版画展


平成19年4月22日(日)~4月30日(月)
午前10時~午後6時   会期中無休


会場:
鏡石 鹿島神社 参集殿
福島県岩瀬郡鏡石町鹿島379

TEL:0248-62-1670



野口さんとのご縁・・・
カテゴリーの「野口工作舎」をクリックしてみて下さい。




残すところあとわずかの展示会期、
ぜひ、会場に足を運んでみて下さい。
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アナログ・ローテク・規模最小の無店舗書店。数冊絵本を小脇に抱え細々行商しています。

こころ潤う時間というものは、ひとそれぞれ違うけれど、それは前向きに生きる確かな力になるんじゃないかな。暮らしの中に転がるそんなもののひとつとして、こころ寄り添う絵本を一冊あなたに届けたくて、小さな絵本屋を営んでいます。

Pooh&Pea(ぷぅあんどぴぃ)は、愛娘ふたりの幼い頃のニックネーム。「こどもたちからもらった広がる世界」の思いを込めて店の名前に決めました。

ここでは、絵本屋としてのアプローチの他、柔道のことや、我が家のさもない日常を書きとめています。

目をこらし耳をすまして絵本に会おう。
本のお届けには、少々お時間頂くことになりますが、心を込めてお届けします。あなたもいつかとっておきの絵本と出会えますように!
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