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・・・誰のもとにもささやかな幸せの日々を・・・
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スペイン人とインディオの文化が混在した
カトリックの国メキシコ・・・。

ここで紹介されているポサダは、
メキシコでクリスマス前の9日間、
毎晩どこかの家で開かれるパーティーのこと。


ピニャタという、
メキシコのパーティーにはかかせない、
お菓子やくだものを詰め込む、さまざまな形をした
色とりどりの張り子くす球(中は壷)のようなものが登場。

クリスマスが近づくと、
いろんな形をしたピニャタが市場で売られる。
その楽しげなこと!

そこからたったひとつ、
自分のピニャタを選び、庭にぶら下げ祝う。


ポサダのラスト、
めかくしをしたこどもたちが棒を持って、
交替でピニャータを割り、
中からこぼれ落ちるお菓子を競って拾うのよ。


そう・・・、ピニャタはつるされ、最後は割られる運命。
それは、楽しみなことであり、同時に、悲しい出来事。


セシにとっては、初めて祝う自分のポサダ。
大きな期待と不安がよぎる。
幼い胸に抱く、さまざまな思い・・・。

待ちに待った当日、
古くから伝わる衣装で着飾り、
行列の一番前を歩くセシ。

いざピニャタ割りが始まると
割られたくない、割りたくない。

だって、これはセシのピニャタなんだもの。
大きな金色星形の、
セシが選んだ、たったひとつの宝物。

セシは木の陰で立ちつくし、
手で顔を覆ってしまいます。



あたしのピニャタを割らせないで!



出版された当時は、まだアメリカ人の中に
メキシコの人々への偏見が根強くある頃・・・。

エッツが、
メキシコ人であるラバスティダと手がけたこの絵本は、
メキシコの日常生活を広く伝える意図が含まれていた。

メキシコの人々の食事、住まい、街の様子が、
写実的でありながら、いきいきと描かれている。


img20041201.jpg


*メキシコのクリスマスを知る一冊*

「クリスマスまであと九日 セシのポサダの日」
(冨山房)1,470円(税込)
マリー・ホール・エッツ&アウロラ・ラバスティダ作 
たなべいすず 訳




幼いこどもの気持ちを表す、
その描写も見事・・・。

公園の冷たい水面に浮かんでた
アヒルの気持ちが知りたくて、
自宅のおふろに
水を張って飛び込んでみるところ。

赤ちゃんを抱っこさせてもらう時の、
精一杯背伸びして世話するしぐさ。

首がぐらつく人形
ガビナに話しかける様子・・・。


表現に誇張したところがなく、
とても自然で、
それはこの物語すべてに
貫かれていて、心にしみる。
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Pooh &Pea
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女性
自己紹介:
アナログ・ローテク・規模最小の無店舗書店。数冊絵本を小脇に抱え細々行商しています。

こころ潤う時間というものは、ひとそれぞれ違うけれど、それは前向きに生きる確かな力になるんじゃないかな。暮らしの中に転がるそんなもののひとつとして、こころ寄り添う絵本を一冊あなたに届けたくて、小さな絵本屋を営んでいます。

Pooh&Pea(ぷぅあんどぴぃ)は、愛娘ふたりの幼い頃のニックネーム。「こどもたちからもらった広がる世界」の思いを込めて店の名前に決めました。

ここでは、絵本屋としてのアプローチの他、柔道のことや、我が家のさもない日常を書きとめています。

目をこらし耳をすまして絵本に会おう。
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